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兵庫県 結婚式市場の特徴

要約

兵庫県の結婚式市場 年間取扱件数

経済産業省「特定サービス産業実態調査」冠婚葬祭業(事業従事者5人以上)の調査結果から、各都道府県における挙式・披露宴の「年間取扱件数」「年間売上高」ならびに「一件あたりの売上高(以下、挙式・披露宴単価)」を算出した。
以下、平成25年特定サービス産業実態調査で挙式・披露宴の年間取扱件数上位5都府県(神奈川県・東京都・愛知県・兵庫県・大阪府)ならびに全国の値を抽出して兵庫県の結婚式場市場の特徴を見ていくことにする。

平成25年兵庫県の挙式・披露宴 年間取扱件数は9,329件(平成22年比+228件)と、神奈川県を除く他都府県が減少傾向にあるなか着実にその件数を増やしている。次に特定サービス産業実態調査の調査対象に結婚式場が組み入れられた平成17年から、その後の各都府県ならびに全国平均の推移をたどる。平成17年以降、神奈川県を除く都府県と全国平均は継続して平成17年の年間取扱件数を下回る結果となっている。ただ、兵庫県と平成17年に1.5倍以上の年間取扱件数差があった愛知県・大阪府は平成25年に兵庫県とほぼ同数となり、同様に約3倍の件数差があった東京都も兵庫県と件数差が1.4倍にまで縮まっていることから、兵庫県の市場環境は東名阪の中心都市と比べ決して悪くはない市場環境といえる。

,全国平均,神奈川県,東京都,愛知県,兵庫県,大阪府
平成17年,6975,15711,46414 ,21221,14635 ,25367 
平成21年,3288,5236,7413,18755,5129,17223
平成22年,3276,7902,14581,13080,9101,15386
平成25年,3482,30254,12763,9779,9329,9022

全国・上位5都府県の挙式・披露宴 年間取扱件数推移(単位:件)

,平成17年,平成21年,平成22年,平成25年
全国平均,6975 ,3288,3276,3482
神奈川県,15711 ,5236,7902,30254
東京都,46414 ,7413,14581,12763
愛知県,21221 ,18755,13080,9779
兵庫県,14635 ,5129,9101,9329
大阪府,25367 ,17223,15386,9022

神奈川県が平成22年から平成25年の間に大きく取扱件数を伸ばしている要因として、公益財団法人横浜観光コンベンション・ビューローと横浜市とが行っている「横濱ウェディング」が考えられる。これは市内の結婚式場、ホテルやレストランなどのウェディング施設のほかに、横浜市内の観光施設や公園、歴史的建造物など横浜を代表する名所での挙式や撮影などを、市とコンベンション・ビューローが積極的に推進する取り組みで、挙式件数の増加につながっているとされている。今後の兵庫県の市場活性化においても参考になる内容ではあるが、神奈川県の取扱件数増加要因については次の機会に譲る。


兵庫県の結婚式市場 年間売上高

平成25年兵庫県の挙式・披露宴 売上高は172億円(平成22年比+38億円)と、年間取扱件数と同様に神奈川県を除く他都府県が減少傾向にあるなか着実に増加している。次に平成17年からの各都府県ならびに全国平均の年間売上高推移をたどる。平成17年から平成21年の間に全国的に売上高が減少して以降、兵庫県は平成25年にかけて緩やかな回復傾向にあるといえる。加えて愛知県・大阪府は右肩下がりで推移し、全国平均もほぼ横ばいで推移していることから、兵庫県の市場環境は全国・名阪中心都市に比べると良い市場環境にあるといえる。
神奈川県・東京都に目を転じると、グラフにあるように平成17年と平成25年とで互いの年間売上高がほぼ逆転していることが見て取れる。要因についての分析はここでは行わないが、首都圏の需要をうまく周辺地域が取り込んだ事例といえる。

,全国平均,神奈川県,東京都,愛知県,兵庫県,大阪府
平成17年,18961 ,40334 ,127494 ,64526 ,32776 ,56592 
平成21年,8953,12037,24246,52610,13973,46404
平成22年,9357,24300,49627,37237,13460,46918
平成25年,10805,124368,42987,31719,17288,23187

全国・上位5都府県の挙式・披露宴 年間売上高推移(単位:百万円)

,平成17年,平成21年,平成22年,平成25年
全国平均,18961 ,8953,9357,10805
神奈川県,40334 ,12037,24300,124368
東京都,127494 ,24246,49627,42987
愛知県,64526 ,52610,37237,31719
兵庫県,32776 ,13973,13460,17288
大阪府,56592 ,46404,46918,23187

兵庫県の結婚式市場 挙式・披露宴単価(年間売上高/年間取扱件数)

最後に年間売上高を年間取扱件数で除した「挙式・披露宴単価」を見ていくことにする。兵庫県は平成21年から平成22年の間に挙式・披露宴単価が125万円下落し、他の都府県ならびに全国平均から大きく乖離しているのが見て取れる。また、平成25年に若干の上昇をみるも、比較対象のなかで唯一200万円を下回る単価となっている。

,全国計,神奈川県,東京都,愛知県,兵庫県,大阪府
平成17年,2.72,2.57,2.75,3.04,2.24,2.23
平成21年,2.72,2.30,3.27,2.81,2.72,2.69
平成22年,2.86,3.08,3.40,2.85,1.48,3.05
平成25年,3.10,4.11,3.37,3.24,1.85,2.57

全国・上位5都府県の挙式・披露宴 1件あたり単価推移(単位:百万円)

,平成17年,平成21年,平成22年,平成25年
全国計,2.72 ,2.72 ,2.86 ,3.10 
神奈川県,2.57 ,2.30 ,3.08 ,4.11 
東京都,2.75 ,3.27 ,3.40 ,3.37 
愛知県,3.04 ,2.81 ,2.85 ,3.24 
兵庫県,2.24 ,2.72 ,1.48 ,1.85 
大阪府,2.23 ,2.69 ,3.05 ,2.57 

この低単価化の原因のひとつとして挙式スタイルの変化が考えられる。グラフは神前式、キリスト教式、人前式、その他の4つに挙式スタイルを分類し、兵庫県の平成17年から平成25年における挙式スタイル構成比の変遷を表したものである。これによると、挙式・披露宴単価が大きく下落した平成21年から平成22年の間に、一般的に他の挙式と比べて費用を抑えた挙式スタイルとされる「人前式」の構成比が約2倍に増加していることがわかる。また平成25年には人前式の構成比が7割を超え、件数でも全国1位の6712件となっている。これはグラフにもあるように他の都府県ならびに全国平均値には見られない市場特徴となっている。この人前式構成比の高さが、東名阪の中心都市ならびに全国平均からみて比較的良い市場環境にある兵庫県の挙式・披露宴単価の上昇を押し下げている原因のひとつと考えられる。

,神前式,キリスト教式(教会式),人前式,その他
東京都,24.65,69.19,4.53,1.64
神奈川県,9.99,71.03,17.92,1.07
愛知県,9.60,67.57,21.73,1.11
大阪府,6.25,74.04,17.81,1.91
兵庫県,9.80,17.14,72.37,0.68
全国平均,11.67,68.28,18.67,1.39

平成25年 スタイル別挙式構成比の比較(単位:件)

,神前式,キリスト教式,人前式,その他
東京都,3104,8712,570,206
神奈川県,2977,21175,5341,319
愛知県,889,6260,2013,103
大阪府,544,6448,1551,166
兵庫県,909,1590,6712,63
全国平均,389 ,2277 ,623 ,46 


,神前式,キリスト教式(教会式),人前式,その他
平成25年,9.802,17.145,72.374,0.679
平成22年,10.425,44.523,44.666,0.386
平成21年,19.462,54.568,24.454,1.516
平成17年,10.762,66.976,19.481,2.781

兵庫県スタイル別挙式構成の変遷(単位:件)

,神前式,キリスト教式,人前式,その他
平成25年,909,1590,6712,63
平成22年,946,4040,4053,35
平成21年,963,2700,1210,75
平成17年,1575,9802,2851,407